21世紀の我が国は、急速な少子高齢化による総人口・労働人口の減少、低経済成長率による国内産業の空洞化と産業発展の停滞、大自然災害による安全神話の崩壊といった様々な深刻な問題に面している。我が国が誇る科学技術の中でも特にメカトロニクス技術やロボット技術は、行為支援と労働力の提供、高い国際的競争力、危険環境下での作業代行などといった観点から、上記問題の解決に資する科学技術として、その発展が広く期待されている。一方で、非常に広範な工学分野に立脚した横断的領域であるため、機械工学、電気工学などといった基幹工学の単独での発展だけでなく、それらの高度連携による領域全体での発展と深化が、技術の高度化において不可欠なものとなる。本学工学研究院には、機械工学、電気工学など異なった基幹工学に軸足を置くメカトロニクス・ロボット技術研究者が多くおり、既に個々人でも国際的に高いレベルで研究教育活動を行っている。そこで、本研究拠点を開設し研究者間および産業界等との有機的連携をより一層強化することで、本分野における本学の国際的競争力の更なる向上と、最先端技術の産業界への普及による社会貢献を目指す。
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